いくつかの小さな急造台風が日本列島付近を貫けていった。
しばらく蝉の声
が途絶えていたが
昨日あたりからまた聞こえてくる。
つくつくほうしに主役交代らしい。
よく聴いていると
イントロが演奏されてから
「ほーーーしーつくつく」の繰り返しが始まる。
そして、最後は後奏がちゃんとある。
こんな感じだ。
前奏
じーー・ひょろひょろひょろ
主旋律
ほーーーしーーつくつく
ほーーーしーーつくつく
ほーーーしーーつくつく
後奏
つくつく・いーよ・つくつく・いーよつくつくっ
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短いフレーズだが、これほどちゃんとしたな曲を奏でる動物は
他にウグイスくらいのものではないか。
いや。ウグイスより構成のきちんとした楽曲だ。
雄の蝉が雌の蝉を誘っているというが、アレンジ
それにしても、小型のせみを全く見なくなった。
ニイニイゼミという小さな蝉は、
米軍の迷彩服みたいな羽根をしていて、
木にとまっていると見つけにくいが、動きは遅くて捕まえやすい。
蝉取り初心者の子供にとっては入門編みたいなものだった。
なのに今、この近辺のどこにもいない。
一方で、大型の蝉は運動能力が格段に下がってしまった。
かつては捕獲が難しくて上級者向けだったクマゼミが、今、素手で採れる。
なんなんだ、これは。
日本の夏がそこまで変わったとは思えないのだが。
蝉の生態は確実に変わり、
ニイニイゼミは確実に絶滅の道をたどっている。